赤外線LEDを積んだRaspberry Piでスマートルームをつくる(設計編)

このシリーズではRaspberry Piを使ってスマートハウスならぬスマートルームの実現にチャレンジしていきます。

動機

強く冷え込む暮れの夜、ふと「高専5年間で学んだことを何も生かさずこのまま卒業していいのか??」と思い立ちました。

自室にストーブがないぱらつりは寒い冬になると自室をあまり使わなくなります。帰宅してエアコンを入れても部屋が温まるまでに時間がかかるからです。

「帰宅中にエアコンつけられたら良くない?」
「どうせなら自室の温度も知りたいよね」
「その上chatbotで実装したらキャラクターと同棲気分を味わえるイケてるんじゃない?」

ということで冬コミ開催が差し迫る中自室のスマートルーム化を決意しました。

目標

Raspberry Piで赤外線リモコンを作って外からエアコンとか操作できるようにしちゃいます。ついでに温度も取得できるようにします。

設計

母艦

こういう用途で真っ先に思いつくのはRaspberry Piです。
自分はかつてModel B+を買ったことがあったのですが、いつからか電源を入れても甲高い音とともに起動しなくなった因縁があったりします。
今回はハードウェアをモジュール化したいという思いもあったのでRaspberry Pi Zero Wをポチることにしました。
スイッチサイエンスでは1人1点限りという条件がありますが1000円ちょっとで購入できます。やすい。

温度センサ

温度センサもいろいろと種類がありますが、今回は温度に湿度、気圧まで計測できるBME280を搭載したモジュールを採用します。

赤外線リモコン

赤外線リモコンの製作にあたっては、赤外線LEDのほかに本物のリモコンの信号を解析するための受信モジュールも必要になります。

まずLEDについてですが、一般的な赤外線LEDを使うことにします。しかし、Raspberry PiのGPIO出力ピンが流せる電流には以下の制約があります。

  • ピン1本につき16mAまで
  • ピン2本以上については同時に50mAまで

この制約を守らなければ本体(プロセッサ)がお逝きになられます。今回のLEDは定格で100mAまで流せる(実際のリモコンはパルス信号なので1000mAまでOK)のでそれなりに流したいところです。というか16mAでエアコンの受光器まで届くのかな?

というわけでトランジスタを使ったドライバ回路を組んでGPIO出力ピンにはスイッチ用の電流を流してもらいます。
今回は100mAを目安に設計を行い、以下の回路を組むことにしました。

また、受信モジュールの方はノイズ除去のフィルタ回路用にコンデンサと抵抗が必要になるのであわせて用意します。

file
受信モジュールのデータシートより引用

配線

さて、今回は電子部品を全部1つの基板に乗せてRaspberry Piとドッキングさせてしまいたいと思います。
ということでRaspberry Pi Zeroプロトタイプ基板スペーサを追加で購入することに。
そしてRaspberryPi本体と基板、基板と温度センサを結合するためのピンヘッダとピンソケットも調達します(今回の温度センサではピンヘッダも同梱)。


お買い物

お買い物リスト

Raspberry Pi本体のほか必要なSDカードや電源アダプターも用意する必要があるのでお買い物リストはこんな感じになりました。しめて6500円。
抵抗は種類が多めでどうしようかと思いましたが、スイッチサイエンスの詰め合わせパックでカバーできそうだったので合わせて購入しています。
そのほか必要となるはんだやこて、動作テスト用のブレッドボード、ジャンパワイヤなどは勘定していません。

部品 購入先 価格(円)
Raspberry Pi Zero W スイッチサイエンス 1296
Raspberry Pi Zero プロトタイプ基板 スイッチサイエンス 340
USB ACアダプター 5V/2.0A スイッチサイエンス 1080
抵抗コンデンサLED詰め合わせパック スイッチサイエンス 680
Raspberry Pi用スペーサー ヨドバシカメラ 291
microSDHCカード 16GB ヨドバシカメラ 871
USB変換プラグ USB A(オス)→microUSB(オス) ヨドバシカメラ 255
BME280使用 温湿度センサ 秋月電子 1080
赤外線LED OSI5FU5111C-40 x5 秋月電子 100
1/2W カーボン抵抗 10Ω抵抗パック 秋月電子 100
赤外線センサ OSRB38C9AA(2個入り) 秋月電子 100
NPNトランジスタ BC337-40BU 秋月電子 100
電解コンデンサ 47uF 秋月電子 10
ピンヘッダ 1x40 秋月電子 35
ピンヘッダ 2x20(基板用) 秋月電子 50
ピンソケット 1x20 秋月電子 50
ピンソケット 2x20(RPi本体用) 秋月電子 80
合計 - 6518

部品調達

ネットで注文したもの以外の部品は秋月電子で買おうと思っていましたが、12月30日から年末休業に入るので冬コミ1日目の帰りに寄って購入しちゃいました。
自分でお買い物するのは初めてでしたがレシートまあまあ長くなりましたね。

というわけで買ったものを並べると写真のようになります。
image

まとめ

赤外線リモコンを作る準備ができました。
続いては部品の動作テストを行います。

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